脆弱なインフラにより災害リスクが高まる- 世界リスク報告書2016年版

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  • 2016年8月25日     Berlin

    地震や洪水などの異常な自然現象が発生した際のリスクは、脆弱なインフラと物流の問題により格段に高まります。不十分な交通網 、不安定な電力供給網、崩壊した建物が、国外からの人道支援活動を妨げ、被災者の命に関わる救援活動を遅らせます。

    国連大学環境・人間の安全保障研究所(UNU-EHS)とBündnis Entwicklung Hilftが毎年発行しこれで6年目となる世界リスク報告書2016年版は、国ごとに災害リスクにインフラと物流が与える影響を分析しています。この報告書はベルリンにて8月25日に発表されました。

    「私達は災害後の短期的救済に焦点を置きすぎており、災害発生前から災害に耐え得るインフラを確保することに 注目が足りていません。」と、この報告書の科学ディレクターでありUNU-EHSの上級科学者でもあるマティアス・ガルシャーゲン博士が警告しています。「災害時でも、インフラが質量ともに十分整っていれば、洪水や嵐といった自然の脅威がもたらす壊滅的な被害を軽減できるだけでなく、人道支援の供給に重要な影響を与えます。

    この世界リスク報告書2016年版の重要な柱の1つが、世界リスク指標です。自然災害と社会的脆弱性の分析を通して、この指標は世界171カ国の自然災害リスクを評価しています。

    世界リスク報告書2016年版では、災害に最も直面しているという意味でランキングの1位、2位が太平洋の島国バヌアツとトンガ、続いてフィリピンとなっています。これらの3カ国は(自然の脅威に)「さらされる可能性」と「脆弱性」(「被害の受けやすさ」、「対処能力」、「適応能力」の組み合わせ)の双方において高い点がついています。

    日本は、(自然の脅威に)「さらされる可能性」が比較的高い(上位10位以内)ものの、「脆弱性」の指標がかなり下がるため(素晴らしいインフラと対処能力や適応能力のおかげで)、全体的により下がって17位です。

    2015年、世界中で災害が346件発生し、ほぼ1億人が被災し、22,000人が死亡し、665億ドルの経済的損失があったと国連が記録しています。自然の脅威が災害に転じることを防ぎ、転じた場合には人的被害を軽減するために早急な対応が必要であることを、世界リスク報告書2016年版ははっきりと思い起こさせます。

    世界リスク報告書2016年版の詳細については、プレスリリースをご参照下さい。

    報告書はこちらからダウンロード可能です。