国連総会議長とのユース・フォーラムを国連大学が主催

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  • 2025年2月4日     東京

    Photo: UNU / C. Christophersen

    2025年2月1日、国連大学はフィレモン・ヤン第79回国連総会議長を迎えて特別なイベントを開催し、学生や学者との有意義な対話が行われました。このセッションは、国連、持続可能な開発目標(SDGs)、そして進化する多国間主義の状況について、若手研究者たちがダイナミックに議論する場を提供しました。

    セッションのモデレーターを務めたのは、国連広報センター(UNIC)の根本かおる所長です。根本所長は冒頭の挨拶で、グローバルな政策形成における若者の重要な役割を強調し、ヤン国連総会議長やチリツィ・マルワラ国連大学学長と対話する貴重な機会を最大限に活用するよう参加者に呼びかけました。

    マルワラ学長は挨拶の中で、2025年が国連憲章80周年、国連大学創立50周年という国連における重要な節目であることを振り返りました。学長は、核不拡散やグローバルヘルス、人権、気候行動における国連の功績を称える一方で、SDGsの進捗の遅れや国際協力への新たなコミットメントの必要性など、現在の課題も指摘しました。話の中心となったのは、より強固で機敏かつインパクトのある国連の構築を目指すために国連事務総長が掲げる「国連2.0」というビジョンです。

    Photo: UNU / C. Christophersen

    続いてヤン国連総会議長は、歴史を通じて国連が置かれた特別な地位と、現在の多国間システムにおける国連の役割について包括的な説明を行いました。ヤン総会議長は、平和と安全保障、人権、持続可能な開発という国連の3本柱の相互依存に焦点を当て、国連総会議長として追及するテーマ、「平和、持続可能な開発、人間の尊厳を推進するための結束と多様性」に沿って実施する予定の主要な取り組みを紹介しました。

    これらの取り組みには、ハイレベルのテーマ別会議の開催、相互に関連する問題に関する合同会議、「未来のための協定」の目標達成に焦点を当てたタスクフォースなどが含まれます。また、「自然が我々に与えた最大の武器のひとつは対話です」と述べ、包摂的な対話のためのプラットフォームを構築することの重要性を強調し、こうしたプラットフォームが結束を育み、複雑なグローバル課題に対処する上で変革的な役割を果たすと主張しました。最後に、若者の役割、主体性、そして能力に触れ、未来が明るいという考えを共有しました。

    その後、活発な質疑応答へと移り、上智大学、慶應義塾大学、東京大学、東京理科大学、青山学院大学、早稲田大学、国連大学サステイナビリティ高等研究所など、日本を代表する大学の学生たちが質問を投げかけました。

    学生たちの洞察に富んだ質問は、地球規模の問題解決に取り組もうとする彼らの姿勢をよく示す対話を促しました。デジタルデバイドの拡大、SDGs達成に向けた前進における若者の極めて重要な役割、グローバル・サウスにおける教育の重要性、ジェンダー平等のための継続的な闘いなど、数多くの重要なトピックが取り上げられました。

    今日の若者を積極的に巻き込むことで、このイベントは若者の声を増幅させる強力なプラットフォームへと発展し、あらゆる場所のすべての人にとって安全で公正かつ持続可能な未来を築くための有意義な対話を生み出しました。