水とエネルギーは本質的に結びついています。ほとんどの形態のエネルギー生産(なかでも水力発電、原子力エネルギー、熱エネルギー)は水に大きく依存しており、世界で生成されるエネルギーの約8%が、揚水、配水、処理などの給水サービスに利用されていることから、社会と環境における不公正を克服し、経済と産業の需要を持続的に満たすために、水とエネルギーのつながりに着眼することが重要です。
2014年の「世界水の日」、国連システムは加盟国およびその他のステークホルダーと密接に協力して、水とエネルギーのつながりを認識し、安全な飲料水、適切な衛生設備、十分な食料とエネルギーのサービスを利用できない世界の「最底辺の10億人」のニーズにとくに注目します。
2014 年「世界水の日」では、公的部門と民間部門を連携させて、水効率とエネルギー効率の高い「グリーン産業」のためのベストプラクティスを促進する横断的な政策的枠組みへのアドボカシーをとくに重視し、エネルギー安全保障と持続可能な水管理に立脚したグリーンエコノミーへの道を切り開きます。
国連水関連機関調整委員会(UN-Water)は、国連大学と国連工業開発機関(UNIDO)とともに、「世界水の日」記念メインイベントを国連大学本部(渋谷区)で開催します。3月20日、21日の2日間のイベントでは、以下の2014年「世界水の日」の目標の推進に重点的に取り組みます。
13:30–17:15 アジア太平洋地域シンポジウム「 アジアにおける水とエネルギーのつながり」
プログラムを含む本シンポジウムの詳細およびご参加方法については、イベントページをご覧ください。
17:45–18:00 「水とエネルギーのつながりに関する技術展および写真展」開会式
国連大学本部 ギャラリー(2階)
3月21日には終日イベントが予定されており、専門家間対話、ハイレベル政策パネルのほか、『国連世界水発展報告書』の発表が行われます。この報告書は、世界の淡水資源の状況に関する包括的レビューであり、今年はエネルギー生産にかかわる水関連の潜在的な制約、課題、機会に焦点を置きます。 イベントでは2つの授賞式も予定されています。長期的に持続可能な水資源管理を促進する顕著な活動を表彰する「国連命のための水大賞」と、世界でもっとも著名な水に関係する賞で、水資源の保全と保護、地球の生命と生態系の改善に広く貢献する取り組みを称えて個人や団体に授与される「ストックホルム水大賞」です。
3月21日(仮)プログラム
(最新のプログラムは、世界水の日ウェブサイト(英語)をご覧ください。)
09:30–10:00 開会挨拶
10:00–10:20 アーティスティック・イベント
竹本絵里子(アルト)、真島圭(ピアノ)
協力:株式会社河合楽器製作所
10:20–10:50 「国連命のための水大賞(Water for Life Awards)」発表
10:50–12:00 「国連世界水発展報告書」発表
総合司会:ブランカ・ヒメネス・シスネロス ユネスコIHP事務局長
13:30–14:10 基調講演
14:10–15:10 ハイレベル政策パネル
「ポスト2015開発アジェンダと持続可能な開発目標(SDGs)における水とエネルギーのつながりに関する取り組み」
モデレーター: ザファール・アディール 国連大学水・環境・保健研究所所長
パネリスト:
15:10–15:30 休憩
15:30–16:30 産業界と学界関係者による専門家間対話
モデレーター:レザ・アルダカニアン 国連大学物質フラックス・資源統合管理研究所所長
16:30–16:45 第7回世界水フォーラムに向けたビジョン
16:45–17:00 ストックホルム水大賞発表
17:00 閉会
若者からのビデオメッセージ
総合司会:ザファール・アディール 国連大学水・環境・保健研究所所長
〒150-8925
東京都渋谷区神宮前5-53-70
国連大学本部
お問合せ: 横井 彩, UNU-IAS,geoc@unu.edu