本イベントは英語のみで行われ、日本語への通訳はございませんのでご了承ください。
国連大学は、独立行政法人国際協力機構(JICA)の元理事長で、元国連難民高等弁務官の緒方貞子氏との対談「State Security to Human Security(国家の安全保障から人間の安全保障へ)」を開催いたします。
安全保障の問題は長い間、「国家の安全保障」、つまり国、国境、制度、価値観を外部の攻撃から守ることに照らし合わせて考えられてきました。国家に守られていれば、人々は安全であると考えられていたのです。しかし、安全保障の問題が国内紛争から生じ、社会的、経済的、環境的な要因をも含む場合、従来の「国家の安全保障」という概念では、影響を受けている人々のニーズを特定し、守ることはできません。
緒方貞子氏は、デイビッド・マローン国連大学学長との対談の中で、従来の「国家の安全保障」と比較した場合の「人間の安全保障」という概念について検証します。まずは地政学的な見地から「人間の安全保障」という概念の誕生に触れ、今では社会経済的な取り組みにまで広がりをみせる同概念がどのように発展・適用されてきたかを探ります。また、JICAと国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)での緒方氏の幅広い活動経験から、「人間の安全保障」に関する実例を紹介するほか、現在の世界情勢や地球規模の問題について考察します。
国連大学対談シリーズは、ご参加の皆さまとの交流の促進を目的としています。すべての参加者は、対談中、また対談後のレセプションにおいて、講演者 に直接質問することができます。また、対談後に提供される飲みものとビュッフェ形式の軽食をとりながら、意見交換や新たな人脈作りの機会としてお役立てください。
入場は無料ですが、事前登録が必要です(2月26日(木)締め切り)。
参加のご登録は、左上のご登録ボタンからお願いいたします。
緒方貞子氏は、学者、外交官、執筆者で、現在は組織の理事を務めつつ、上智大学名誉教授でもあります。1991年から2000年まで国連難民高等弁務官、2003年から2012年まで独立行政法人国際協力機構(JICA)の理事長を務めました。現在はJICAの特別顧問および外務省顧問(2012年~)を務めています。
1953年にジョージタウン大学で国際関係論修士号、1963年にカリフォルニア大学バークレー校で政治学博士号を取得。1965年から1979年まで国際基督教大学で国際関係論の講師を務め、1974年から1976年には外交史と国際関係論の准教授も務めました。また、国連日本政府代表部特命全権公使(1976〜1979年)も務めました。
緒方氏がこれまで、多くの大学や専門機関で果たしてきた重要な役割の一部として以下があげられます。ユニセフ執行理事会議長(1978~1979年)、上智大学国際関係研究所教授(1980~1987年)、同研究所所長(1987~1988年)、国連人権委員会ビルマ人権状況専門官(1990年)、脅威、挑戦および変革に関する国連ハイレベルパネルメンバー(2003~2004年)、アフガニスタン支援日本政府特別代表(2001~2004年)。
現在は、以下のような国際的に高く評価されている委員会や理事会で多くの役割を果たしています。アジア社会政策研究所(ASPI:Asia Society Policy Institute)名誉顧問、世界経済フォーラム日本議長(2012年4月~)、人間の安全保障諮問委員会名誉議長(2012年~)、アフリカのためのグローバル連合共同議長(2004年4月~)、国際救済委員会(IRC)理事、ハーバード大学ケネディ行政大学院視察委員会委員。
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国連大学 レセプションホール 2階