文脈に左右されるエンパワーメント:女性起業家、制度へのアクセス、そして企業業績

イベント
  • DATE / TIME:
    2025年5月27日    18:00 - 19:00
    場所:
    オンライン

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    フィンランドのヘルシンキにある国連大学世界開発経済研究所(UNU-WIDER)で研究フェローを務めるを務めるハンナ・ベルケル氏をお招きし、「文脈に左右されるエンパワーメント:女性起業家、制度へのアクセス、そして企業業績」をテーマにお話を伺います。本イベントは「BIG IDEAS:SDGsに関する対話シリーズ」のイベントとして、オンライン形式で開催します。

    日時:2025年5月27日 (火) 18:00-19:00(日本時間)
    形式:Zoom ウェビナー
    言語:英語
    参加費:無料
    登録締切:2025年5月26日 (月)

    これまでの研究では、女性が率いる企業は男性主導の企業に比べて生産性が低い傾向があり、その主な要因のひとつとして、諸制度へのアクセスにおける男女間の格差が挙げられてきました。最新の研究では、モザンビーク、ベトナム、ミャンマーのデータを用いて、正式・非正式の制度との関わりが、それぞれの国の状況の中で企業の業績にどのような影響を与えるのかが検討されています。

    標準的な計量経済学的分析によって、国ごとに相関の強弱はあるものの、制度との関わりと企業の業績には正の相関関係が認められています。モザンビークでは女性主導の企業が最も強い正の関係を示しており、ベトナムでも中程度ながら同様の傾向が見られます。一方、ミャンマーでは明確な相関関係は確認されませんでした。特筆すべき点として、モザンビークとベトナムでは、制度との関わりにおいて女性の経営者は男性経営者を上回る成果を上げているのに対し、女性の企業所有者は、必ずしも一貫して男性の企業所有者に対し優位に立っていないことがあげられます。

    本対話を主催する白波瀬佐和子国連大学上級副学長と共に、ハンナ・ベルケル博士は、 ベルケル博士がコペンハーゲン大学のネダ・トリフコヴィッチ氏と共同で行った研究について掘り下げます。また、女性起業家の成果に影響を与える制度的な障壁と可能性に新たな視点を提示しつつ、企業リーダーシップにおける制度環境やジェンダーの力学の重要性を掘り下げます。あわせて、包摂的な経済成長を促進するうえでの示唆についても議論します。

    参加は無料ですが、事前登録が必要です(5月26日(月) 締め切り)。参加のご登録は、左上の登録ボタンからお願いいたします。

    また、ご参加の皆さまには、以下のイベント関連規約にご留意いただくようお願いいたします:

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    プレゼンテーターについて

    ハンナ・ベルケル博士は2023年3月より国連大学世界開発経済研究所(UNU-WIDER)の研究員としてモザンビークを拠点に「モザンビークにおける包摂的成長ー研究と能力のスケールアップ」プログラムに従事しています。学際的なバックグラウンドを持つ開発経済学者で、ミクロ経済的実証手法、企業力学、災害への備え、社会的保護を専門としています。

    『World Development』誌、『Journal of Development Studies』誌、『International Journal of Disaster Risk Reduction』誌に論文を発表し、モザンビークにおける複数のデータ収集活動の現地コーディネーターを務めた経験もあります。コペンハーゲン大学で博士号を取得。