本イベントは英語のみで行われ、日本語への通訳はございませんのでご了承ください。
国連大学は、影響力のある経済学者であり、すぐれた研究者、著述家でもあるグラシアーナ・デル・カスティーリョ氏との対談「介入失敗からアフガニスタンの新たな経済戦略へ」を開催いたします。
グラシアーナ・デル・カスティーリョ氏の最新著書 Guilty Party: The International Community in Afghanistan(真犯人は誰か-アフガニスタンの国際共同体)は、アフガニスタンが現在抱えている危機、および同国における紛争後の移行を形作るさまざまな勢力について鋭く分析しています。デル・カスティーリョ氏は、デイビッド・マローン国連大学学長とともに、9.11以降のアフガニスタンにおいて政治・安全保障面の移行が経済・社会面の移行よりも早く進んだ結果、治安の悪化と国際援助に対する依存という悪循環へと同国が追い込まれていった経緯について話し合います。
この対談では、デル・カスティーリョ氏のアフガニスタンにおける最近の経験と、危機に直面している国の経済顧問として活躍した数十年に及ぶ実績をもとに、アフガニスタンが紛争と依存から脱却し、正当な投資、農村開発、雇用機会、生活基盤の改善という好循環の未来へと向かえるようにするためにどのような支援が可能か、その方法を模索します。
国連大学対談シリーズは、ご参加の皆さまとの交流の促進を目的にしています。すべての参加者は、対談中や対談後のレセプションにおいて、講演者に直接質問することができます。また、対談後に提供される飲みものとビュッフェ形式の軽食をとりながら、意見交換や新たな人脈作りの機会としてお役立てください。
入場は無料ですが、事前登録が必要です(6月4日締め切り)。
参加のご登録は、左上のご登録ボタンからお願いいたします。
グラシアーナ・デル・カスティーリョ氏は、紛争、自然災害、財政破綻に苦しむ国など、危機に直面している国のエキスパートです。コロンビア大学で上級研究員、経済学と国際関係学の非常勤教授、および資本主義と社会センター副所長を務めました。1990年代初めには、初の国連事務総長内閣シニアエコノミストとして、中米、アジア、アフリカで進められていた紛争後の復興活動に携わりました。この任務の中でデル・カスティーリョ氏は、元戦闘員への農地分配プログラムを考案してエルサルバドルの和平プロセスを再び軌道に乗せるという大きな功績を残しました。
他にも、IMFで戦時下にある国や紛争後の国に関する研究を続け、コソボ経済の活性化に関わり、プラハで開催されたIMFと世界銀行の年次会議で東ティモールに関する主要ドナー会合の司会を務め、OECD開発センターでコンゴ民主共和国に関する研究を行い、アフガニスタンとイラクの復興プロジェクトにおけるUSAIDの取り組みに参加し、紛争後の経済再建に向けた計画の策定についてタミル・タイガーとシリアの反政府勢力に助言を提供しました。
また過去には、ソブリン格付け部門とCentennial Groupのディレクター、ならびに米州開発銀行、米国平和研究所(USIP)、UNU-WIDERのシニアコンサルタントを務めた経験があります。現在は、マクロ経済諮問団(Macroeconomic Advisory Group)の設立パートナーであり、平和大学評議会(Council of the University for Peace)を含むいくつかの理事会のメンバーを務めています。1986年にコロンビア大学で経済学博士号を取得したデル・カスティーリョ氏は、Rebuilding-War Torn States(戦争で破壊された国の再建)(オックスフォード大学出版局、2008年)の著者であり、その学術論文や記事はこれまで名だたる経済・政治専門誌や世界各国の70紙を超える新聞に掲載されています。