EUがSA-TIEDプログラムに200万ユーロ拠出

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  • 2024年3月19日     ヘルシンキ

    左から:サンドラ・クレマー駐南アフリカEU大使、デイビッド・マソンド南アフリカ財務副大臣、クナール・センUNU-WIDER 所長。2024年3月18日、EUとSA-TIEDの新たな資金拠出合意に調印。
    Photo: UNU-WIDER

    欧州連合(EU)は、国連大学世界開発経済研究所(UNU-WIDER)が南アフリカ政府などと共同で推進している「南部アフリカ — 包摂的な経済開発に向かって(SA-TIED)」プログラムに、200万ユーロの拠出を決定し、南アフリカにおけるエビデンスに基づいた政策立案への支援を大幅に強化しました。

    この資金援助は、気候変動下でのインフラ開発のための資金調達に関するハイレベル政策対話の冒頭で発表されました。ウィットウォーターズランド大学のグローバル・チェンジ研究所とのパートナーシップにより開催された同政策対話には、民間セクター、市民社会、政府から関係者が集まり、南アフリカで環境に対する懸念が高まる中、気候変動に強靭なインフラを整備する方法を検討しました。

    南アフリカのデイビッド・マソンド財務副大臣は、長期的なインフラ計画に気候変動への配慮を組み込むことの重要性を強調しました。また同副大臣は、SA-TIEDプログラムに対するEUの継続的な支援に謝意を表明するとともに、エビデンスに基づく政策立案を推進する上でこうしたEUによる支援が果たす重要な役割と、南アフリカの政策立案能力を強化する上での国際パートナーシップの重要性を指摘しました。

    SA-TIED 政策対話イベントに登壇した南アフリカ デイビッド・マソンド財務副大臣。

    UNU-WIDERのドミニク・エティエンヌ パートナーシップ・プログラム部門長は、EUによる貢献の意義を強調し、次のように述べました。

    「本日のEUとの200万ユーロの資金拠出合意への調印は、SA-TIEDプログラムにとって大きな成果であり、国連大学のアフリカおよび世界各地での活動に対するコミットメントを示すものです」

    UNU-WIDERは南アフリカ財務省や南アフリカ歳入庁、その他の政府パートナーと10年近くにわたり協力してまいりました。包摂的な成長と経済変革のために重大な知識格差の改善に取り組むことを目的とした研究と協働を通じて、南アフリカの政策立案を支援しています。SA-TIEDプログラムはまた、匿名化された南アフリ財務省所有の詳細な税務データへのアクセスを可能にし、南アフリカの経済・開発課題に対するエビデンスに基づいた解決策を提供することで、政策立案者を導くことを目指しています。英国外務・英連邦・開発局も本プログラムに資金提供を行っています。

    国連大学のチリツィ・マルワラ学長は、EUによる新たな資金拠出の合意がSA-TIEDプログラムにとっていかに重要であるかを強調し、次のように述べました。

    「EUとの新たな資金拠出の合意は、SA-TIEDプログラムにとって重要な節目となります。UNU-WIDERは、南アフリカのパートナーとともに、包摂的な経済成長を推進し、南アフリカの国家的優先課題を支援するために、重要な知識格差を埋めようとしています。この画期的な合意は、アフリカにおける持続可能な開発の達成に向けた国連大学によるコミットメントを強調するものです」

    クナール・センUNU-WIDER所長もまた、この節目を祝い、次のように述べました。

    「EUとの資金援助協定により、私たちのプログラムは大きな一歩を踏み出し、国全体の包摂的な経済成長を促進するという私たちの共通の目標を前進させることができました」

    EUの継続的な投資は、エビデンスに基づく政策立案と持続可能な開発に対する共同のコミットメントを示しています。EUのこれまでの拠出額は67万3378ユーロであり、今回の200万ユーロの追加拠出は、SA-TIEDプログラムの目標に対するEUのコミットメント強化の表れです。

    SA-TIEDプログラムやUNU-WIDERによるアフリカでのその他の活動については、SA-TIEDプログラムのウェブサイトとUNU-WIDERのホームページをご覧ください。