ノースイースタン大学コーリー・カレッジ・オブ・コンピュータ・サイエンスのエリザベス・マイナット学部長との対談「文化を超えた介護:グローバル社会で高齢者のために社会技術システムを設計」を開催いたします。ぜひご参加ください。
・日時:2025年4月25日(金)18:30-19:30
・形式:対面のみ
・会場:国連大学本部 2F レセプションホール
・言語:英語
・参加費:無料
・締切:2025年4月24日(木)15:00
高齢化が世界的に進行するなか、高齢者の生活を支え、より豊かにする革新的なソリューションの重要性はますます高まっています。デジタルツールや先進技術は、高齢者介護のあり方を根本から変える可能性を秘めており、高齢者一人ひとりがその力を発揮できる、より包摂的な社会の実現にも貢献し得るものです。しかし、テクノロジーだけで介護の複雑な課題すべてに対応することはできません。高齢者介護は、制度や社会的慣習、フォーマル・インフォーマルを問わないケア提供者のネットワークなど、多様な要素が有機的に関わる「社会技術的システム」の中で営まれています。このような介護ネットワークが機能する広範な社会技術的システムを理解することは、一人ひとりの高齢者に寄り添い、尊厳を大切にした介護を設計・提供していくうえで極めて重要です。
今回の対談では、エリザベス・マイナット学部長がキキ・ボウマン国連大学広報部長とともに、伝統的な医療モデルを超え、高齢者を複雑な社会技術的システムの一部として捉える新たな視点から、介護技術の進化について議論します。マイナット博士は20年にわたり、コンピューターを社会のあらゆる領域に浸透させる「パーベイシブ・コンピューティング」や、人間中心の技術設計に取り組んできました。本イベントでは、その豊富な研究知見をもとに、人と人とのケアの関係性をより強化するために、技術的介入をどのように位置づけ、活用すべきかを探ります。自立支援を重視しながら、分散した介護ネットワークにおける情報共有、意思決定、そして感情的なつながりを同時に促進するテクノロジーは、いかに設計できるのでしょうか。また、文化的な背景や価値観の違いは、ケアの在り方や戦略にどのような影響を及ぼしているのでしょうか。
国連大学対談シリーズは、参加者との積極的な交流を目的としています。ご参加の皆さまは、対談中、また対談後のレセプションにて、講演者に直接質問することができます。レセプションでは、飲みものと軽食を用意しておりますので、意見交換や新たな人脈づくりの機会としてお役立てください。
本イベントは英語のみで行われ、日本語への通訳はございませんのでご了承ください。
また、ご参加の皆さまには、以下のイベント関連規約にご留意いただくようお願いいたします:
入場は無料ですが、こちらから事前登録が必要です(4月24日(木)15:00締め切り)。
また、ご入場の際には、本人確認ができる身分証明証の提示をお願いしておりますので、予めご準備をお願いいたます。
Photo: Provided by Dr. Elizabeth Mynatt
エリザベス・マイナット博士は、ノースイースタン大学コーリー・カレッジ・オブ・コンピュータ・サイエンスの学部長を務めています。以前はジョージア工科大学にて23年間、人とテクノロジーの融合を探究する研究をリードしてきました。博士は、人間中心のコンピューティング分野における国際的な第一人者として知られ、パーベイシブ・コンピューティング、健康情報学、支援技術に関する革新的な研究を牽引してきました。とりわけ、「日常コンピューティング」という概念を通じて、テクノロジーが人間関係や生活の質にどのように貢献できるかを一貫して問い続けています。現在は、AIを活用した高齢者支援を目指す複数の国家的プロジェクトにも参画しており、実社会へのインパクトを見据えた応用研究にも精力的に取り組んでいます。
その功績により、2024年にはアメリカ芸術科学アカデミー(AAA&S)の会員に選出され、2015年にはACMフェローにも認定されました。これまでに100本を超える学術論文を執筆し、CHI国際会議の議長も務めるなど、学術界と実社会の橋渡し役として活躍しています。ノースイースタン大学においては、グローバルな学習ネットワークと体験型教育を推進する中で、技術を通じた人間中心の課題解決に向けたリーダーシップを発揮しています。
マイナット博士の詳細な経歴に関しては、英語版のイベント情報ページをご覧ください。