2012年10月15日 東京
10月5日(金)の夕方、ブリティッシュ・カウンシルと地球環境戦略研究機関(IGES)の協力のもと、東京の国連大学本部でサイエンス・カフェが開催されました。
「持続可能な地球〜人口と資源の未来〜」と題したサイエンス・カフェでは、2012年4月に英国の王立協会が発表した「People and the Planet」報告書に焦点を置いて議論がされました。
2002年のノーベル医学生理学賞の受賞者であり、「People and the Planet」の執筆委員会の議長を務めたジョン・サルストン卿が、世界人口と消費のつながりに関する分析や限りある地球の中でこのつながりが持つ意味について、レポートから得た知見や提言について発表しました。
「今は、人類にとって危機的な時期である」とサルストン卿は説明しました。「私たちは不平等に分配された、かつてないほどの消費レベルの増加や、健康や環境に対するとてつもなく重大な難題を目の当たりにしている」。
サルストン卿の講演につづき、パネリストの馬奈木俊介准教授(東北大学)やマナグス・ベングソン博士(IGES)の発表がありました。その後、枝廣淳子氏(ジャパン・フォー・サステナビリティ)が討論のモデレーターを務め、活発な質疑応答が交わされました。
質疑応答では、グローバルな社会・経済構造は革新的または漸進的のどちらの変化が必要かについて、途上国がより持続可能な開発モデルへと飛躍する潜在力について、そして消費を非物質化する必要性についての質問が寄せられました。
その後参加者は、飲み物を片手にくつろいだ雰囲気の中で、専門家たちとさらに議論を交わす機会を得ました。
サルストン卿のインタビュー・ビデオ(英語)を含め、サイエンス・カフェについての詳細は、OurWorld 2.0の記事をご覧ください。