国連大学、第1回修士課程プログラム修了生を送り出す

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  • 2012年8月6日     東京

    2012年7月30日、国連大学は大学院プログラム設立後最初の卒業式を行い、大学院プログラム・イニシアチブにおける大きな節目を迎えました。3名の学生が国連大学サステイナビリティと平和研究所(UNU-ISP、東京)のサステイナビリティ・開発・平和に関する学術修士課程プログラム(2年制)を修了しました。

    国連大学は、1975年よりさまざまな専門分野において、7500名を超える大学院生の教育に携わってきました。しかしこうした学生に授与されたのは、主としてコースの「修了証明書」や「卒業証書」でした。国連大学が正式に「修士号や博士号を授与」できるようになったのは、2009年12月に開かれた国連総会で国連大学憲章が改正されてからです。

    国連大学憲章の改正と2010年に規定された大学院プログラムと学位授与規則に基づき、UNU-ISPは2010年9月に国連大学初の修士課程プログラムを開始しました。続いて、国連大学高等研究所(UNU-IAS、横浜)が2011年9月に、環境ガバナンス生物多様性に関する学術修士課程プログラムを開始しました。両プログラムとも日本政府の支援を受けています。

    世界の他の国連大学の研究所も学術修士号と博士号のプログラムの準備を進めており、2012年または2013年に開始する予定です。

    7月30日の卒業式で学術修士号を授与されたUNU-ISPの2012年度卒業生は、プラディ・タパ(ネパール)、ソチャット・ペン(カンボジア)、デセジャド・モイセス・ロペス(ギニアビサウ)の3名です。

    式ではUNU-ISPのプログラム・アソシエイト、ヨハンナ・ディワ氏が司会を務め、前ユネスコ事務局長の松浦晃一郎氏(国連大学の教育プログラム創設に重要な役割を果たしました)、学校法人立命館副総長のモンテ・カセム氏(現在もUNU-ISPの教育プログラムへの支援・助言をいただいています)が卒業記念の講演を行いました。

    アカデミック・プログラム・ディレクターのスリカーンタ・ヘーラト氏がUNU-ISPの学術修士プログラムの詳細について報告し、3名の卒業生を紹介してそれぞれが2年間に行った研究の概要を発表しました。

    コンラッド・オスターヴァルダー国連大学学長が卒業生に学術修士号の証書を授与し、武内副学長がUNU-ISPより記念品を贈呈しました。

    この卒業式の様子は2時間にわたるオンラインビデオで視聴することができます。