2024年8月26日 東京
(左から)根本かおるUNIC所長、さかなクン、小山明子UNU-IAS OUIK研究員。Photo: UNU / Daniel Powell
2024年8月23日(金)、さかなクンをお招きし、国連大学本部で小学生を対象としたイベント「さかなクンと国連大学で学ぼう:海とプラごみの大切なお話」を開催しました。国連大学主催、国連広報センター協力のもとで開催された本イベントでは、小学生とその引率者、約250名が参加し、昨今関心が高まっているプラスチックごみ(プラごみ)による海洋汚染の問題について学びました。
イベント冒頭では、チリツィ・マルワラ国連大学学長が参加者を歓迎し、国連大学について紹介した後、次のようなメッセージを伝えました。
「皆さんが今日、たくさんのことを学び、学んだことを近い将来、行動に移してくれることを期待しています。国連大学は子どもや若い人たちの力を信じています。ぜひ皆さんの探究心を大切にして積極的に学んでください」
チリツィ・マルワラ学長による冒頭挨拶:「国連大学は子どもや若い人たちの力を信じています。」 Photo: UNU / Daniel Powell
続いて、国連大学サステイナビリティ高等研究所いしかわ・かなざわオペレーティング・ユニット(UNU-IAS OUIK)の小山明子研究員が「私たちの暮らしと海のつながり」と題するミニ講義を行いました。食卓に並ぶ身近な物から私たちの生活と海のつながりについてお話し、小山研究員が普段住んでいる石川県能登半島の海について紹介しました。能登の美しい里海や世界農業遺産を紹介し、能登でも問題となっているプラごみについて語りました。
小山明子研究員によるミニ講義「私たちの暮らしと海のつながり」。 Photo: UNU / Daniel Powell
次に、さかなクンと根本かおる国連広報センター(UNIC)所長が登壇し、二人が日本や世界で見てきた海について話しました。日頃から海に潜っているさかなクンが、最近見て感じている気候変動や海水温の上昇などの影響による海の生き物の変化や、海の中のごみの問題について語りました。また、世界の海の例として、海抜が低く海面上昇などの環境変化に特に脆弱な、インド洋の小さな島国モルジブを紹介し、そこで二人が見たごみの問題について話しました。話の終わりに、しっかりごみを分別して捨てよう、汚れた海や水辺はビーチクリーンなどに参加してきれいにしよう、などのメッセージをさかなクンや根本所長が会場の子どもたちに伝えました。
日本や世界の海とプラごみの問題について語るさかなクンと根本UNIC所長。Photo: UNU / Daniel Powell
最後に、会場との質疑応答が行われました。会場の子供たちからは、能登の海にもタコはいるのか、イルカなどが一度摂取したマイクロプラスチックは排出されるのかなど、さまざまな質問が寄せられ、さかなクンと小山研究員が回答しました。
さかなクンに質問をする女の子。Photo: UNU / Daniel Powell