国連大学でWPS推進のための国際会合開催

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  • 2025年2月6日     東京

    写真:外務省提供

    アジアで初開催となる女性・平和・安全保障(WPS)フォーカルポイントネットワーク会合が2025年2月4日から国連大学で開催されました。2000年に採択されたWPSに関する国連安保理決議第1325号から25周年の節目となる今年、このネットワークの2025年共同議長を務める日本とノルウェーは、WPSの取り組みを推進すべく、本会合を開催しました。

    2月4日に開催されたオープニングセッションでは、藤井比早之 外務副大臣、アンドレアス・モッツフェルツ・クラーヴィーク・ノルウェー外務副大臣、カーシー・マディ国連女性機関(UN Women)事務局次長、上川陽子前外務大臣が登壇し、国連大学からもチリツィ・マルワラ学長が挨拶を行いました。

    藤井外務副大臣は、日本が「東日本大震災からの復興において、女性などの多様な視点を反映することの重要性を強く認識した」経験を踏まえ、「引き続き復興や防災に係る政策決定過程への女性の参画を拡大し、女性の視点にも立った復興・防災に取り組んでいきます」と述べました。

    また、WPSの活動を国内外で推進してきた上川議員は、次のように述べました。「WPSを効果的に推進するためには、社会のあらゆる層で組織的に協力・連帯し、その輪を広げていくことが不可欠であると確信しています。国内の中央省庁及び地方公共団体にWPSに取り組むチームをつくり、それを国際的なネットワークへと繋げ、一体感をもって促進しなければなりません」

    写真:外務省提供

    マルワラ学長は「これまでの25年間で平和と安全保障、仲裁、平和構築において女性が果たしてきた重要な役割に対する認識は高まっています。しかし、紛争の影響下で暮らす6億人以上の女性と女児の声は、平和構築と和平合意に向けた取り組みの中で有意義に取り入れられていません」と、現在の課題を指摘した上で、あらゆるレベルにおける女性の全面的な参加とリーダーシップなしには平和の達成は不可能であると強調しました。

    本会合は2月5日まで開催され、一般公開シンポジウム「WPS25周年:世代を超えた取組に向けて」には国連大学上級副学長(国連事務次長補)の白波瀬佐和子教授が登壇しました。