訃報:国連大学理事 J・マイケル・アダムズ博士

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  • 2012年7月13日     Morristown, NJ

    国連大学は、フェアリー・ ディキンソン大学学長であり、 国連大学理事である J・マイケル・アダムズ博士のご逝去を報告するとともに謹んで哀悼の意を表します。 アダムズ博士は2012年6月21日に逝去されました。64歳でした。

    アダムズ博士はかねてより、血液の難病である骨髄異形成症候群(MDS)と診断されており、今年2月に骨髄移植を受けましたが結果は思わしくありませんでした。博士はその後、急性骨髄性白血病(AML)と診断されました。

    潘基文(パン・ギムン)国連事務総長は博士の訃報に接し、「アダムズ博士は国連の強力な推進者であり、パートナーであり、また個人的に親しい友人でもありました」と、哀悼の意を表すコメントを発表しました。

    ア ダムズ博士は、2010年から国連大学の運営委員会である国連大学理事会の理事を務めていました。「国連大学理事会の理事として、アダムズ博士は、国連大 学の使命とも合致する目標である、人材育成、平和、持続可能性を推進する手段としての高等教育の役割を熱心に提唱されました」と、コンラッド・オスター ヴァルダー国連大学学長のスポークスマンが発表しました。「理事会の理事、ならびに国連大学の同僚全員が、博士のご逝去に対し深い哀悼の念を抱くことで しょう。」

    1999年から2012年までフェアリー ・ディキンソン大学(FDU、米国ニュージャージー州)の学長として、博士は国連パスウェイ(United Nations Pathways)プログラムを開始し、同大学が国連広報局から非政府組織(NGO)の資格を得られるよう尽力されました。また、FDUは国連経済社会理 事会(ECOSOC)から特殊諮問資格 を取得した世界初の大学であり、国連のプロジェクトと目標の支援に取り組む大学の連携を促す国連アカデミック・インパクトに参加した最初の大学でもありま す。

    アダムズ博士の学長任期中に、FDUは入学者数を増加させ、バンクーバー(カナダ、ブリティッシュ・コロンビア州)に新キャンパスを開 設し、新規施設およびキャンパスの改修に1億3,500万ドルを投じ、大学史上最大のキャピタル・キャンペーン(施設建設や基金設立に必要な資金集めのた めの活動)を成功させました。

    博士は米国国連協会理事会のメンバーと世界銀行の開発のための研究者連盟の運営委員会メンバーを務め、世界大学総長協会(IAUP)執行委員会のメンバーでもありました。

    2011 年6月、アダムズ博士はIAUPの会長に就任し、IAUP の公益法人としての資格の取得や、WISE 教育リーダーシップ・プログラム(開発途上国の新任の大学学長に対してリーダーシップ研修を提供するプログラム)および教育における技術の有効活用を促進 するためのIAUP/マイクロソフト・アカデミック・サミットの立ち上げをはじめとした、複数の新規イニシアティブを実施しました。

    ご遺族は奥様のスーザン・M. アダムズさん、ご子息のベンジャミン・カールさん、2人のお嬢樣レベッカ・アンさんとエリザベス・アンさんです。