グレン・S・フクシマ氏、米国の対アジア政策を論じる

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  • 2014年10月9日     東京

    このビデオでは、センター・フォー・アメリカン・プログレスの上級研究員であるグレン・S・フクシマ氏が、米国の対アジア地域政策の現在と将来について、デイビッド・マローン国連大学学長と意見を交わしました。

    米国とアジアの関係の見通しは、米国のオバマ政権による新たな地政学的戦略である「アジア回帰・リバランス」政策を考えると、非常に楽観的に思われました。2009年、オバマ大統領は自らを「米国初の太平洋大統領」と形容し、米国がアジアへの関与を強めることを示唆しました。しかし、その成果はまだ目に見えるものになっていません。フクシマ氏は、「アジア回帰・リバランス」政策の実のある成果の達成を阻む主要な障壁として、国務長官と国家安全保障担当補佐官を含むオバマ政権内の人事異動と、ウクライナおよび中東における国際危機をあげています。

    現在、米国はアジア以外での紛争に緊急に資源を配分しなければなりませんが、フクシマ氏はとりわけ、環太平洋パートナーシップ(TPP)協定の交渉進展と、その後の米国議会における同協定の迅速な承認など、アジアにおける米国のプレゼンスが重要であると強調しています。これにより域内参加国間の政治的・経済的結びつきの深化がさらに促されることになり、この地域で影響力を拡大しようとする中国とのリバランスも可能かもしれない、とフクシマ氏は考えています。

    理論上、世界各地の緊迫した状況が落ち着けば、米国政府はそれらにこれまでほど注意を向けなくてもすむようになるでしょう。そうなることが、米国の重要な「アジア回帰・リバランス」政策を促進するために不可欠であると、フクシマ氏は強調しています。