アフリカ・デー・シンポジウム〜テーマはインフラ改善の必要性

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  • 2012年6月8日     東京

    5月25日(金)、国連大学本部(渋谷区)において2012年アフリカ・デー・シンポジウムが開催され、研究者、各国大使、行政や開発の専門家、ならびに一般の人々が出席しました。このイベントは、在京アフリカ外交団と国連大学の共催により、日本外務省の後援を得て開催されました。

    毎年恒例のアフリカ・デー・シンポジウムは、アフリカ開発に関わる重要な課題について検討することを目的としています。開会の辞の中でオスターヴァルダー国連大学学長は、本シンポジウムが年を追うごとに「いっそう活気と重要性を増している」ことを強調しました。

    2012年のシンポジウムのテーマは、「アフリカの開発:ハードインフラ、地域統合、そして日本の役割」です。アフリカ開発のための新パートナーシップ(NEPAD)計画調整庁長官のイブライム・マヤキ博士は、アフリカ大陸におけるここ数年間の目覚ましい躍進について言及し、このテーマの重要性を訴えました。マヤキ博士は、アフリカの統治は「著しい改善」を続けていると述べ、国際通貨基金(IMF)によると現在アフリカの財政はヨーロッパの財政よりも管理状態が良いとされていることを指摘しました。

    現在世界で最も急速な経済成長を遂げている国のうちの11カ国がアフリカ諸国であるのはまさにこの理由によるものであるとマヤキ博士は述べ、課題は成功の恩恵が平等に享受されるようにすることであると訴えました。

    平等性と開発を妨げている主な要因は劣悪なインフラであり、これがアフリカの経済成長を遅らせています。現在、電力を利用できる人々はアフリカの人口のわずか30%にすぎません。通信設備の普及率はわずか6%で、鉄道網は未発達です。またアフリカの港湾は多くの場合競争力が低く、内陸水路も交易や旅行にほとんど利用されていません。

    アフリカ連合委員会、アフリカ開発銀行、およびNEPADが主導する新たな取り組みである「アフリカ・インフラ開発プログラム(PIDA)」は、上述の課題を考慮し、地域統合とアフリカ諸国間の物理的な相互接続を支援する主要なインフラプロジェクトに力を入れています。マヤキ博士は、このプログラムが民間企業にとって機会の拡大につながるということ、また日本が「重要な役割を担う主要なパートナー」であることを指摘しました。

    また経団連サブサハラ地域委員会委員長の土橋昭夫氏は、この日本の役割についてさらに議論を広げ、日本の技術は、(温室効果ガスの排出を削減しながら)アフリカの電力生産を向上させるとともに、(経済を活性化し市場を強化する相互接続を可能にする)輸送インフラの改善をもたらす潜在力を有していると断言しました。

    経済産業省経済産業審議官の岡田秀一氏は、日本には技術力が、アフリカには豊富な資源があることから、日本の投資は「双方にとってプラスとなる状況」を作り出し、現地の雇用機会を生む可能性があると述べました。

    基調演説の後のパネルディスカッションでは、一般の参加者にも質疑の機会が設けられました。

    ジブチ共和国大使のアホメド・アライタ・アリ氏は、閉会挨拶の中で、「話し手が種をまき、聞き手が収穫する」というジブチのことわざを引用しました。アリ氏は、アフリカ・デー・シンポジウムは経済成長のために不可欠な対話に貢献することで種をまくという良い機会であると述べました。

    2012年アフリカ・デー・シンポジウムについてより詳しく知りたい方は、サイドバーから報告書をダウンロードしてください。