「仙台防災枠組」に関する6つの事実

, ,

News
  • 2023年5月16日

    「仙台防災枠組2015-2030」は、2015年3月に国連の加盟国によって採択された15カ年計画です。この枠組は、既存のリスクの削減、新たなリスクの発生防止、レジリエンス(強靭性)の向上を目標としています。同枠組の中間評価報告書が公開されたことに伴い、同枠組の実施に関するハイレベル会合が、2023年5月18-19日に開催されます。

    1 枠組は、宮城県仙台市にちなんで命名

    2011年、巨大な地震と津波が、仙台を含めた東日本全体を襲いました。1万5千人以上が亡くなり、甚大な被害をもたらしたこの震災の経験は、災害リスク軽減をより一層優先するよう、国際社会を促しました。本枠組は、同じく災害リスクの軽減に重点を置いた2005年採択の「兵庫行動枠組」を基にしています。

    2 枠組の核はレジリエンス強化と災害リスク軽減のための4つの重要な優先事項

    4つの優先事項とは、災害リスクを理解すること、災害リスク管理のためのガバナンスを向上させること、災害リスク軽減のための投資を通じてレジリエンスを高めること、そして、効果的な対応と復興のための備えを強化することです。これらの優先事項は、災害発生後に「より良い復興(ビルド・バック・ベター)」を支援・実現するためにあります。

    3 枠組では、2030年までに達成すべき7つのグローバル・ターゲットを設定

    これらのターゲットは、災害時の死者数や被災者数、経済的損失を減らすこと、そして、災害リスク軽減に関する国家および地域戦略を備えた国を増やすことを目標としています。本枠組はまた、災害リスクの情報利用と早期警報システムの利便性の向上、国家間協力の強化、そして、主要インフラと必要不可欠なサービスのレジリエンス向上を目指しています。

    4「仙台防災枠組」は、災害リスクの根本要因に対処する重要性を認識

    貧困、不平等、都市化、気候変動、環境劣化といった根本原因に取り組むことは、災害リスクを考える上での鍵となります。この枠組はまた、持続可能な開発を促進すること、そして、災害リスクの軽減を各部門や各政策の垣根を越えて全方位に組み込むことの必要性も強調しています。同枠組は、ジェンダー平等と、不当に災害による影響を受けることの多い女性や子ども、脆弱な立場に置かれた人々のエンパワーメントを促進することの重要性も踏まえています。

    5「仙台防災枠組」は、他の国際協定とも密接に関連

    枠組は、持続可能な開発のための中心的要因として災害リスク軽減を促進することで、持続可能な開発目標(SDGs)やパリ協定といった他の広範な目標の達成に貢献することを意図しています。

    6 枠組の中間評価報告では、災害リスク軽減を開発計画に組み込むことや、利害関係者間の協力強化を訴えている

    中間評価では、いくつかの進展がみられるものの、重要な課題が未だ残されていることが浮き彫りとなりました。報告では、災害リスクだけではなく、気候変動やパンデミックといった新たなリスクも含めた危機管理を効率的に行うためには、投資の拡大、より強力な政治的コミットメント、そしてガバナンスの改善が必要であることが強調されています。また、復興に対する理解は未だ乏しく、危機管理の方針やその実践においても通常、優先度が低くなっています。「より良い復興」を支援することは、「仙台防災枠組」における新興の課題です。