第2回野口英世アフリカ賞受賞者の発表

News
  • 2013年4月8日     東京

    日本政府は、第2回野口英世アフリカ賞の受賞者を決定したことを発表しました。アフリカが直面する健康問題は世界で最も深刻であるとの認識のもと、この賞は、アフリカにおいて感染症をはじめとした疾病に取組み、それによってアフリカに住む人々、ひいては人類全体の保健と福祉を向上することに顕著な功績をあげた、個人または団体を表彰します。野口英世アフリカ賞は、医学研究と医療活動の2つの分野を対象としています。

    第2回野口英世アフリカ賞の医学研究部門の受賞者には、ベルギーのピーター・ピオット 博士が選ばれました。「HIV、エボラ出血熱、クラミジア、結核、淋病など、アフリカ大陸の多くの地域に存在する疾病についての中心的な研究」が認められたものです。ピオット博士は現在、ロンドン大学衛生・熱帯医学大学院(英国)の学長兼教授を務めています。

    第2回野口英世アフリカ賞の医療活動部門の受賞者には、ウガンダのアレックス・G・コウティーニョ博士が選ばれました。「HIV感染者が治療を受ける機会を増やす先駆的な活動」が認められたものです。コウティーニョ博士は現在、マケレレ大学感染症研究所(ウガンダ)の所長を務めています。

    野口英世アフリカ賞は、第5回アフリカ開発会議(TICAD V)の初日である、20136月1日に安倍首相により授与される予定であり、各部門の受賞者には賞状、メダルおよび賞金1億円が贈られます。

    6月4日に東京の国連大学において、内閣府および国連大学主催のイベントが開催され、第2回野口英世アフリカ賞受賞者による記念講演が行われます。本イベントの開催時間、および受賞者の講演のタイトルなどは、本ウェブサイトで後日発表します。

    野口英世アフリカ賞は、日本の細菌学者、野口英世博士(1876~1928年)の業績を記念して、日本政府により創設されました。野口博士は、黄熱病、レプトスピラ症、トラコーマをはじめとした感染症について、アフリカおよび世界各地で研究を実施し、1911年には梅毒の病原体を発見しました。

    この賞はTICADの開催にあわせて5年ごとに授与されます。 第1回野口英世アフリカ賞の授賞式は、TICAD IVの初日である2008年5月28日に行われました。受賞者は、ロンドン大学衛生熱帯医学校臨床熱帯医学教授である、ブライアン・グリーンウッド博士(医学研究部門)と、ケニア国家エイズ対策委員会委員長のミリアム・K・ウェレ博士(医療活動部門)です。

    報道発表や受賞者挨拶など、詳細については、内閣府ウェブサイトの野口英世アフリカ賞のページをご覧ください。