2024年7月5日 東京
国連大学のチリツィ・マルワラ学長が、技術ブリーフ「AI 時代の持続可能な材料選択」を発表しました。
何かを作る際の材料の選択においては、これまで性能とコストという2 つの要素が主に検討されてきましたが、近年、持続可能性という3 つ目の要素を検討することが求められています。
人工知能(AI)は経済活動や消費においてますます大きな役割を果たしていますが、希少な有限資源に依存しており、持続可能な材料選択への移行が特に重要となっています。
本技術ブリーフでは、AI時代における持続可能な材料選択を推進するために、以下の4つの提言を打ち出しています。
- 従来、物理的な物を作るための材料を選択する際には コストと性能のバランスを考慮する必要があった。しかし今は、倫理的義務と現実的な必要性から、3つ目の要素、すなわち持続可能性を考慮しなければならない。
- AIの活用においても、持続可能な材料選択を組み込まな ければならない。そのためには、エネルギー消費の問題だ けでなく、コンピューティングデバイスに使用される材料の環境的、社会的影響にも注目する必要がある。
- レアアースのような有限な資源の調達が倫理的に行われるようにするとともに、リサイクルを強化し、代替材料を 模索していかなければならない。
- そのためには、持続可能な材料選択を促進するためのインセンティブ作り、専門的訓練、規制、協力事業を拡大する必要がある。
技術ブリーフは下記リンクからダウンロードいただけます。