2021年9月30日
国連大学のデイビッド・マローン学長は、8月29日にオンラインで開催された第21回模擬国連会議関西大会の開会式で基調講演を行いました。
本大会は、8月29日から8月31日まで開催され、全国から約200名の学生が参加しました。1950年代に起きた第二次中東戦争(スエズ動乱)や2009年の気候変動枠組条約締約国会議(COP15)など、時代・議場の異なる6つの会議が設置されました。
開会式でマローン学長は、自身が過去に国連のカナダ大使を務めた経験に触れ、国連の現場と模擬国連の類似点について次のように述べました。
「皆さんは、それぞれ割り振られた担当の国や地域を代表して、国益を考慮した上で自国が賛同する決議案が採択されるように交渉を行います。それは私が経験したことと全く同じです。また、参加者も多様だと思いますが、国連の現場でも同様に、その国や担当者の職業、性格などによって交渉スタイルが全然違ってきますので大変勉強になると思います」
また、マローン学長は模擬国連に参加することによって、学生たちが将来どういう仕事に就きたいかを考えるきっかけになることへの期待も述べました。
「外交術は、外交官のみならず誰にとっても重要なスキルです。企業に就職した場合でも、産業内および企業内でのアライアンスを構築するためにも外交術が必要だからです。模擬国連が終わった後もぜひ様々なことを振り返り、自分の将来のためにこの経験を活かしてください」