国連大学、新UNU-CRIS所長就任

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  • 2017年6月1日     Bruges

    2017年6月1日、東京 ― 国連大学は、マドレンヌ・O・ホスリ教授が国連大学地域統合比較研究所(UNU-CRIS)の所長に本日付けで就任したことを発表します。

    UNU-CRISは、移住やガバナンス分野などにおける地域統合問題に対する政策に変化をもたらすことを目的とした研究を行っています。また、平和や安定など公共財の維持における問題についても研究を行っています。UNU-CRISは2001年にベルギーのブリュージュに開設され、今年ベルギーのフランダース州政府の支援の下、再出発し、ブリュッセル自由大学とゲント大学との共同研究も開始しました。ホスリ教授は、UNU-CRIS所長として、研究所の主眼点を示し、体制を整え、組織運営を行っていきます。

    デイビッド・マローン国連大学学長・国連事務次長は、「ホスリ教授は、再出発という重要な時期に、国連大学の一員となります。ホスリ教授の欧州の学界における長いキャリアと素晴らしい学術実績は、新たに活動をスタートさせたUNU-CRISを指揮していく上で、役立つでしょう」と述べました。

    ホスリ教授は、欧州統合、国際機関および国際政治経済学に関する研究者、教授として素晴らしい経歴を有しています。2007年から、ライデン大学(オランダ)で国際関係教授を務めています。また以前には、アムステルダム自由大学(オランダ)の助教授、ミシガン大学(米国)の客員助教授、国際研究大学院(スイス)の講師、European Institute of Public Administration(欧州行政研究所)(オランダ)の上級講師を歴任しました。

    ホスリ教授は次のようにコメントしました。「新しい方向性を持ち、ブリュッセル自由大学とゲント大学との共同研究を行っていくことによって、UNU-CRISはこれから国際的・地域的公共財の管理に関する学術研究の地域重要拠点となっていくでしょう。移住に関することから、環境悪化、経済的および政治的安定と平和への脅威に関することまで、現在抱えている課題を分析し、解決策の提供を目指していきます」

    ホスリ教授は、ザンクトガレン大学で博士号を取得し、ミシガン大学で博士研究員を務めました。論文審査のある雑誌に多数の学術論文を発表しています。また著書に『The Euro: A Concise Introduction to European Monetary Integration(ユーロ:欧州通貨統合に関する簡潔な概論)』(2005年)、共編著には『Decision-Making in the European Union Before and After the Lisbon Treaty(リスボン条約締結前と後の欧州連合の意思決定)』(2015年)があります。


    お問い合わせ:
    国連大学広報部長ヒラリー・マクブライド(Eメール:mcbride@unu.edu)までご連絡ください。

    国連大学について:
    国連大学は、国連システムのシンクタンクの役割を果たしています。400名以上の学者・研究者が属する国際的な共同体であり、政策に影響を与え、人類の存続、開発および福祉にかかわる緊急性の高い、地球規模の諸問題を解決するための研究を行っています。http://jp.unu.edu/