UNU-MERITとWIPOがグローバルな教育・研究促進に向け新パートナーシップ構築

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  • 2024年5月31日     マーストリヒト

    5月29日、研究・教育分野におけるグローバルな関係強化に向けた重要な一歩として、国連大学マーストリヒト技術革新・経済社会研究所(UNU-MERIT)と世界知的所有権機関(WIPO)は学術協力に関する了解覚書(MOU)に署名しました。チリツィ・マルワラ国連大学学長およびダレン・タンWIPO事務局長がそれぞれの組織を代表して覚書に署名しました。

    本覚書を通じ、UNU-MERITはWIPOアカデミーと提携し、研究・教育面で幅広く協力するとともに、国連大学の「公共政策および人間開発に関する理学修士号プログラム(MPP)」に「イノベーションのガバナンス」専攻を共同創設することとなりました。WIPOアカデミーは、WIPO加盟国のための知的財産(IP)教育、研修、技能育成の中核的教育拠点であり、発展途上国、後発開発途上国(LDCs)、過渡期にある国々に焦点を当てています。国連大学とWIPOは、世界規模でイノベーションと創造性を育成するという共通のコミットメントを掲げています。

    UNU-MERITは、イノベーションの潜在能力を最大限に引き出すために、社会政策とイノベーション研究を推進し、教育を提供し、知識を活用し、ひいては包摂的で持続可能な開発の達成に貢献することを中核的任務としており、知的財産に関する人的能力構築を支援するというWIPOアカデミー使命と、親和性の高い関係にあります。本パートナーシップは、UNU-MERITの修士課程プログラム、特にWIPO職員が知的財産に関する学術カリキュラムを共同提供する「イノベーションのガバナンス」専攻に大きな利益をもたらすでしょう。WIPOが同修士課程プログラムに貴重な洞察と専門知識をもたらし、それによって国連大学の学生が知的財産とイノベーション・ガバナンス分野で最先端の知識と実践的なスキルが得られるようになることが期待されます。

    覚書への署名を受け、チリツィ・マルワラ国連大学学長は次のように述べました。
    「UNU-MERITとWIPOの新たな覚書を歓迎します。UNU-MERITは、包摂的で持続可能な開発のためのイノベーション研究における専門性を提供し、WIPOの専門知識とWIPOアカデミーのポートフォリオを補完し、万人の利益のためのイノベーションを可能にするでしょう。第4次産業革命が進む中、私たちの活動が確実に人類の利益となるようにするには、イノベーション・ガバナンスが欠かせません。この戦略的パートナーシップがもたらす知識の増幅を楽しみにしています。」

    UNU-MERITとWIPOは共に、持続可能で包摂的なイノベーションを促進する政策と実践の発展に大きく貢献する上で、理想的な立場にあります。この協力関係により、知識と専門性の交換が可能になり、関係する学生や教授陣が恩恵を受けるだけでなく、持続可能な開発のためにイノベーションの可能性を活用するという世界的な取り組みに遠大な影響をもたらすでしょう。

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    本プレスリリースの原文(英語)はこちらからご覧ください。