国連大学グローバルヘルス研究所(UNU-IIGH)の新所長を任命

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  • 2022年7月19日     クアラルンプール

    国連大学はマレーシアに所在するグローバルヘルス研究所(UNU-IIGH)の新所長にラジャト・コスラ氏を任命しました。コスラ氏は、クアラルンプールを拠点とするUNU-IIGHの所長に2022年9月5日に就任します。

    UNU-IIGHは2007年3月に設立され、保健プログラムの開発、実施および評価において、ジェンダーの視点を加えることで政策に有用な分析を提供しています。同研究所は、地域の意思決定者やステークホルダーたちが、持続可能な開発のための2030アジェンダにおける世界的な保健課題に効果的に取り組めるよう、彼らの能力開発の支援も行っています。

    コスラ氏は前職のアムネスティ・インターナショナルにおいて、2020年からロンドンの国際事務局で調査・支援活動・政策担当シニアディレクターを務め、法と政策、調査とアドボカシー(支援活動)、そして危機対応とテックとグローバル問題(保健、社会・経済的正義、ジェンダー、人種的正義、移民等)に関するプログラムの指導および運営を担いました。

    2020年からコスラ氏は主席客員フェローとしてUNU-IIGHに貢献してきました。

    「コスラ氏を国連大学組織に歓迎します。グローバルヘルス研究や政策決定、知識の実用化に20年も取り組んで培った知見に加え、ハイレベル・フォーラムや公的なプラットフォームへの参加経験をお持ちで、UNU-IIGH所長という役割に新たな側面を生んでくれるでしょう」と国連大学のデイビッド・マローン学長は述べました。

    UNU-IIGHの諮問委員会委員長のフラビア・バストレオ博士もこう語ります。「グローバルヘルス界におけるコスラ氏の卓越した経歴は、豊富な執筆実績やさまざまな顧問として活動してきた職歴、そして幅広い二国間や多国間のドナーや財団との緊密な関係によって裏付けられ、UNU-IIGHのみならず国連大学のグローバルシステム全体に資するでしょう。」

    2014年から2020年にかけ、コスラ氏は世界保健機構(WHO)のジュネーブ本部で人権アドバイザーを務めました。在籍中、コスラ氏は持続可能な開発目標の達成に向け、特に女性の権利や性と生殖に関する健康(SRH)の分野で研究や基準策定を推進しました。また、政策や法的分析において国々やWHO地域事務所に助言し、人権関連のハイレベル交渉やプロセスでWHOを代表し、緊急人道支援に女性の権利擁護を統合するための政策活動を推進しました。

    2018年から2019年にかけ、国連人権高等弁務官(UNHCHR)事務所に出向し、世界人権宣言70周年に関するグローバル・キャンペーンを指揮し、高等弁務官や副高等弁務官に政策関連の問題について助言しました。

    コスラ氏は過去に、保健と人権に関する政策アドバイザーとしてアムネスティ・インターナショナルと協力したほか、発展途上社会研究センター(Centre for the Study of Developing Societies)や国際環境法研究センター(International Environmental Law Research Centre)や他の機関においてさまざまな研究・政策関連職に就きました。さらに、国連開発計画(UNDP)やユニセフ(UNICEF)、国連人口基金(UNFPA)などの団体で、外部研究・政策コンサルタント(アドボカシー・人権分野専門)として貢献してきました。

    コスラ氏はエセックス大学(英国)で国際人権法分野の法学修士(LLM)を取得し、デリー大学で商学と法学の学士をそれぞれ取得しました。

    現在、ジェンダー平等、健康の公平性そして人権に関するWHO評議会メンバーと、UNU-IIGHジェンダーと保健に関するハブのハイレベル評議会メンバーなどを務めています。

    また、同氏はエセックス大学人権センターの客員フェローと南カリフォルニア大学グローバルヘルス不平等研究所の非常勤研究教授も務めています。

    「UNU-IIGH所長に就任することを楽しみにしています。この重要な時期において、研究や能力開発を通じて変化を起こし、すべての人に安価で非差別的なヘルスケアや健康管理サービスを提供するというますます大きな世界的課題への対応に貢献する機会となるでしょう」とラジャト・コスラUNU-IIGH次期所長は語ります。

    ラジャト・コスラ氏の前任となるパスカル・アロティは、2017年9月からUNU-IIGH所長を務めました。アロティ教授の優れたリーダーシップのもと、UNU-IIGHはグローバルな公衆衛生やジェンダー分野で広く認められたダイナミックなシンクタンクに成長しました。

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