ジェームズ・コケイン氏を国連大学国連本部事務所長(ニューヨーク)に任命

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  • 2013年7月19日     New York

    2013年7月19日、東京─国連大学は、ニューヨークの国連大学国連本部事務所長にオーストラリアのジェームズ・コケイン氏を任命したことを発表いたします。2013年9月初旬に着任予定です。

    コケイン氏は国連大学に加わる以前の10年間にわたり、国際機関・国家・研究団体間の交流を通じた証拠に基づく政策決定の改善に携わりました。

    直近では、世界テロ対策協力センター(Center on Global Counterterrorism Cooperation)の共同ディレクターを務め、ニューヨークとアフリカにおける同センターの活動を指揮しました。

    それ以前には、国際平和研究所(International Peace Institute)に4年間在籍し、国連職員、学識経験者、各国政府と協力して、気候変動、貧困と低開発、バイオセキュリティ、平和と安全保障に関する革新的な提言を作成しました。

    「ジェームズさんの就任を祝福するとともに、彼とともに働くことで、国連大学の有用性を高め、ニューヨークやその他の場所における国連のハイレベルな政策議論へ国連大学がよりいっそう呼応していけることを期待しています」と、国連大学学長のデイビッド・マローン博士は語りました。

    「ジェームズさんは、世界レベルの研究を促進し、これに参加した実績、ならびにその研究の成果を生かしてより効果的な政府間主義を生み出した実績を携えて、所長に就任します」と、マローン博士は述べました。

    「今後数年間にわたり、我々が世界中の国連大学研究所のネットワークと協力して国連システムのために有益な研究を行っていく中で、彼は主要なチームメンバーとなるでしょう」

    「人類の生存、安全保障、開発、福祉に関する最先端の研究を国連に提供するためのお手伝いをするという、またとない機会をいただき興奮しています」と、コケイン氏は語りました。「人類が直面している課題の多くは世界的な対応を必要としており、国連と国連大学はそうした対応の創出に貢献するうえで独自の立場にあります」

    コケイン氏はニューヨーク大学とシドニー大学を卒業し、これまでに数多くの著作を出版しています。2冊の書籍、50を超える査読済みの書籍の章や雑誌記事、そして国際法、人権、平和活動、テロリズム、組織犯罪、民間警備会社に関する20以上の政策文書を作成しました。またコロンビア大学では講師を務めた経験があり、Journal of International Criminal Justice(国際刑事司法ジャーナル)とJournal of International Humanitarian Legal Studies(国際人道法研究ジャーナル)の編集委員です。

    ニューヨークに赴任する前には、オーストラリア司法省の越境犯罪・送還部(Transnational Crime and Extradition Units)の主任法務官を務めました。

    国連大学は1975年に設立され、世界の12カ国で活動している研究所およびプログラムとともに構成されるグローバルな研究・教育機関です。国連大学の包括的な目標は、現代の人々が文化的な生活を平和に、自由に、安全で、健康に送ることができ、また将来の世代も同様に脅かされることなく生きることができるようにする、持続可能な世界の開発への貢献です。

    国連システムの学術機関としての活動を行なうにあたり、国連大学はシンクタンクとしての諮問サービスに加え、研究、教育、能力育成にも重点をおいています。同大学はまた、世界を先導する大学や研究機関ならびに、その他の国連システム組織(機関、プログラム、委員会、基金および国際条約履行補佐の事務局)とも緊密な連携をとっています。