Sustainable Development Goal 6

安全な水とトイレを世界中に

世界では、24億人がいまだにトイレのない生活を送り、18億人が排泄物で汚染された水を飲まなければならない状況に置かれています。さらに、世界の人口の40%以上が、水不足の影響を受けています。目標の達成には、水への平等なアクセスと利用の促進、人々の健康を守るために持続的に淡水を管理するなどの緊急の解決策が必要です。

各国の水に関する取り組みを強化するため、国連大学では、「持続可能な開発目標政策支援システム (SDG Policy Support System) 」を提供し、各国政府が既存および新規の国別/世界データを用いて、政策の立案や計画に適したエビデンスを自動的に生成できるようにしています。水、トイレ、公衆衛生や、排水の管理と再利用に関するこうした研究は、科学と政策の架け橋となり、問題を抱えた地域に革新的な技術を届ける取り組みへと繋がっています。

Luis Patron / UNU

研究者からのメッセージ

ギータ・モーハン

国連大学 サステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)
リサーチ・フェロー

「水資源の枯渇は、人々の健康や農業、食糧生産に対する深刻でグローバルな危機です。持続可能な水の安全保障を実践し、十分でアクセス可能な水をすべての人々に届ける研究に取り組んでいます」

ジャネル・サヤン

国連大学 水・環境・保健研究所(UNU-INWEH)
ポスドク・フェロー

「正義と平等と平和は、『持続可能な開発のための2030アジェンダ』の包括的な目標です。これらの目標は、参加型で差別のない政策プロセス、強固な国家機関、そして国際協力を通じて達成されます。私の研究では、SDGsを達成するために、水関連の政策における正義と平等と平和を、地方、国および国際レベルで実現できるよう取り組んでいます」

リナ・タイン

国連大学 水・環境・保健研究所(UNU-INWEH)
シニア・リサーチャー

「不適切な水と衛生管理は、急性の栄養失調、下痢、呼吸器感染症の原因であり、これらは世界的に若者、とくに少女の死因の上位にあります。私の研究では、水と衛生関連の死亡につながる多様な環境的要因に対処し、SDGsの目標 3から 6を達成する上で妨げとなる課題を克服することを目指しています」

注目のプロジェクト

水関連の持続可能な開発目標

水は、すべての国の開発に密接に関わる存在ですが、持続可能性を無視した開発が限られた水資源を脅かす要因となっています。このプロジェクトでは、SDGsの目標 6「安全な水とトイレを世界中に」の達成に向けた政府の取り組みを支援しています。

GlobeDrought

干ばつは多くの場合、複数の空間スケールで、さまざまなセクターに対して、長期的かつ連鎖的な影響を及ぼします。GlobeDroughtプロジェクトは、農業システムと水供給に対する干ばつの影響のリスクを世界的および地域的スケールで評価する新しいアプローチを開発し、政策と施策に寄与することを目指しています。

持続可能な開発のための水利用

アジアの農村部における経済活動は、河川の流域と結び付いています。この学際的なプロジェクトでは、水が社会、経済、そして自然環境にもたらす役割を調査し、どうすればSDGs、特にSDG目標6の達成が地域の発展に役立つのか研究しています。

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