Sustainable Development Goal 16

平和と公正をすべての人に

持続可能な開発は、平和と正義がなければ実現不可能です。しかし、暴力、紛争、犯罪が絡み合い、開発に関する取り組みから、毎年数兆ドルが流用されているほか、何十億人という人々が人権の完全な保障を否定されています。平和維持活動、法整備、司法制度の強化を通じて、暴力や不当な搾取から最も弱い立場にいる人々を保護する必要があります。

国連大学の研究は、平和の維持と持続可能な開発を同時実現を目的としています。組織犯罪、テロ行為、犯罪的暴力、そして急速に進む都市化などに着目し、世界で起きている犯罪の変化を分析しています。その上で、暴力とそれが社会にもたらす影響を軽減すべく、人道支援や開発、治安機関が取るべき対応について知見を提供しています。また、移民やその家族に対して十分な法的保護が及んでいない分野を特定し、政策立案者が移民の安全や尊厳、経済的な安定を支援できるよう働きかけています。

UN Photo / Sylvain Liechti

研究者からのメッセージ

アダム・デイ

国連大学 政策研究センター(UNU-CPR)
プログラム・ディレクター

「過去10年の間に紛争はますます激化し、長期的な安定から遠ざかっています。平和維持や平和構築、グローバルな安全保障において国連が果たす役割についての政策関連の研究は、国連の介入を可能な限り最も効果的で効率的なものにするために、今まで以上に重要になっています」

ニディ・ナガブハトゥラ

国連大学 水・環境・保健研究所(UNU-INWEH)
主席研究員

「『水に関する正義』というビジョンを達成するためには、SDGsの目標 6と目標 16に同時に取り組む必要があります。特に食料や水、エネルギーに関連する危機と紛争が起きている状況では、全体論的な視点を持って平和と政治的安定性を検証することが重要です。アクセスと包摂性、公平性を含み、責任のある制度と総合的な政策を後押しするような視点が必要となります」

レベッカ・ブルーベイカー

国連大学 政策研究センター(UNU-CPR)
シニア・ポリシー・アドバイザー

「多国籍機関における参加の拡大と強化は、国際的な協働と平和を促進に不可欠です。制裁や調停に関する政策研究を行ったり、国連システム内でSDG16を達成するための画期的な方法を考えることで、2030アジェンダに貢献したいと考えています」

注目のプロジェクト

国連による制裁と調停

国連の紛争予防・紛争解決の取り組みのうち、制裁と調停は極めて重要なものです。このプロジェクトでは、制裁と調停の関連性のより深い理解を目指ししています。特に、どのような制裁や調停が効果を発揮するのか、いつ・どのような場合に行動が取られるべきなのか、効果を高めるにはどうすれば良いかなどを中心に分析しています。

武力紛争からの出口戦略

複数年にわたる、マルチステークホルダーとの共同プロジェクトを通して、個人がなぜ、どのように、武力紛争から抜け出すのかを検証し、また市民生活への移行を支援する介入の有効性を評価するための、綿密で統一的なアプローチを開発しています。

不安定な民主主義国における不平等とガバナンス

人々の移住による開発を最大限に活用しようとすれば、どの国も機会と課題に直面します。この指標は、移住と開発に関連した政策が、様々な分野でどのように影響しあうのか、現地当局の理解を促し、当局が移住と開発に関する政策の一貫性を高めることを目的として運用されています。

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