気候変動に具体的な対策を
気候変動の要因となる温室効果ガスの排出量は、人類史上最大の水準に達しています。2015年12月にはパリ協定が採択されましたが、地球気温の上昇を2°C未満に抑えるという協定の目標達成は、気候変動に関する知見が政策に適切に盛り込まれるかにかかっています。
気候変動に対する地球規模の回復力(レジリエンス)を向上させるために、国連大学では、気候の変化によって大きな影響を受けている人に重点を置いた研究に取り組んでいます。研究の一つは、海面の上昇や異常気象に脅かされている島国コミュニティにおいて、保険によるセーフティネットの構築に活用されています。この試みは、将来、気候に関連した災害に見舞われた場合でも、人々が速やかに被害から回復できるよう支援する取り組みとして注目されています。また、二酸化炭素排出量を削減するため、国際的な協力を通じて途上国が低炭素技術へアクセスできるよう支援しています。