ケニアにおける都市の森林管理

イベント
  • DATE / TIME:
    2011年11月3日
    場所:
    横浜市

    国連大学高等研究所では、2011年11月3日、横浜国立大学ポストドクトラルフェロー古川拓哉氏をお招きし、「都市の森林管理:ナイロビの都市貧困層による違法伐採の解明から見えるアプローチ」をテーマにセミナーを開催します。

    本セミナーでは、途上国の都市林管理における都市貧困層の影響と役割の重要性について、ケニアの首都ナイロビで行われた事例研究の紹介を通して議論します。

    違法伐採の管理が難しいとされる最大の理由の一つは、どこでどのくらい何を切っているか、森林管理者が把握できていないことです。違法伐採の正確な評価が行えない状態では、森林管理計画や違法伐採対策と実情の間に乖離が生じても不思議ではありません。サハラ以南のアフリカ諸国では、貧困層ほど薪炭に依存した生活を送っており、それは都市住民についても同様です。都市や郊外に位置する森林は、都市で消費される薪炭の重要な供給源であると指摘されることから、都市貧困層と都市林の関係を明らかにすることは、現在アフリカで急速に進行している都市化問題を捉える上でも重要です。

    今回紹介する事例研究では、ナイロビの都市林内の切株調査から、都市貧困層による違法伐採の空間パターンや資源の選好性を推定し、植生調査の結果と比較して、森林生態系への影響を解明しました。また、パトロールの効果の推定や、資源の利用実態から、森林を脅かす要因を整理することで、都市林管理における都市貧困層の責任と役割の重要性を議論します。

    詳細、参加登録につきましては、UNU-IASのウェブサイトをご覧ください。