ガーナのアクラにある国連大学アフリカ自然資源研究所(UNU-INRA)のファティマ・デントン所長を招き、「アフター・カーボン思考でアフリカは脱炭素経済に備えられるか?」をテーマに話を聞きます。本イベントは「BIG IDEAS:SDGsに関する対話シリーズ」のイベントとして、オンライン形式で開催します。
日時:2024年4月9日(火)18:00-19:00(日本時間)
場所:オンライン(Zoom ウェビナー)
言語:英語
参加費:無料
登録締切:2024年4月8日(月)
脱炭素経済への移行は、アフリカが世界の中での地位を再定義する、またとない機会を提供してくれます。他国を追い抜き、各国の重要な気候変動ニーズに合わせたソリューションの開発を主導できる可能性があります。
しかし現在、ほとんどのアフリカ諸国ではそのような移行への準備は不十分となっており、多くの政策立案者は、国民をよりよく支えるために地域経済を活性化させることで精一杯です。多くの国では、新型コロナウイルス後の経済低迷と債務増加への対処を余儀なくされ、脱炭素の未来において自国を将来的に支えるアプローチを開発するのに必要な時間、空間、資源、利用可能なスキルの多くが不足しているのが現状です。
また、科学と政策の間には明らかな断絶も存在します。データ収集、分析、保管のための資源が限られており、研究機関への財政投資も高まる需要に対応しきれていないため、エネルギー移行に関する国の政策に影響を与えるために必要な短期的、長期的研究は置き去りとなったままです。
本対話を主催する白波瀬佐和子国連大学上級副学長と共に、ファティマ・デントン所長が、AFTER カーボン(アフリカエネルギー移行研究施設)について掘り下げます。AFTER カーボンでは、さまざまな科学者、起業家、政策立案者、市民社会グループが参加し、低炭素開発への移行を妨げる主要な政策問題を解決することを中心に据えた学際的な研究プログラムを展開しています。本対話では、「ネット・ゼロ」を開発の焦点に位置付けたナラティブを再構築することで、AFTER カーボンがどのようにアフリカ大陸の脱炭素未来の柱を再構成し、再調整し、地域化することができるのかについて議論します。
本イベントは英語のみで行われ、日本語への通訳はございませんのでご了承ください。
参加は無料ですが、事前登録が必要です (4月8日(月)締め切り)。参加のご登録は、左上の登録ボタンからお願いいたします。
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Photo: UNU-INRA
ファティマ・デントン博士は、国連大学アフリカ自然資源研究所(UNU-INRA)の所長を務めています。国連システムにおける熟練したシニアリーダーとして、国連組織の研究と実施の両部門にわたって一目を置かれています。また自然資源管理に関する深い専門知識を持ち、調査や政策開発、アフリカ地域についても深い知識を有しています。
UNU-INRA以前は、2012年からエチオピアの国連アフリカ経済委員会(UNECA)に勤務し、自然資源管理部長、アフリカ気候政策センターコーディネーターなどを歴任しました。
それ以前は、カナダを拠点とする国際開発研究センター(IDRC)のプログラム・リーダーとして、アフリカ33カ国にわたる40以上のプロジェクトを網羅する100以上のアクション・リサーチ・イニシアチブを含む大規模な気候変動適応研究プログラムなど、影響力の大きいアクション・リサーチの管理を任されており、国連環境計画リゾーセンター(デンマーク)でエネルギー科学者として、エンダ・ティエ・モンド(セネガル)でエネルギー・プログラム・マネージャーとして勤務していました。
またデントン博士は、気候変動と土地に関するIPCC特別報告書の主執筆者、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第6次評価報告書(第3作業部会)の主執筆者、第4次および第5次評価報告書(第2作業部会)、再生可能エネルギーと気候変動の緩和に関するIPCC特別報告書の主執筆者を務めました。CIGIAR気候変動と食料安全保障プログラムの独立科学委員会をはじめ、数多くの科学委員会や委員会の委員を務め、現在はフューチャー・アースの諮問委員会委員であり、英国を拠点とする国際環境開発研究所(IIED)の評議員でもあります。
これまで50以上の査読付き論文、報告書、書籍を執筆しました。博士はバーミンガム大学(英国)で政治学の博士号を取得しています。